日刊とりあえず。

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『欲望という名の電車』

12/24に、シアターコクーンにてフィリップ・ブリーン演出『欲望という名の電車』をみてきました。

 

よかったです。

印象的な演出がいくつもあって、心に残りました。

 

ただ、主役のブランチがお高くとまった女と思いきや…みたいな展開のはずなのに、役者の年齢が他の方と離れすぎていて、最初からどうみても妄執に取り憑かれたやばいおばさんだとしか見れなかったです。

なので化けの皮(これが化けの皮なのかどうかもわからないのも本当は魅力だったはず)が剥がれていく→発狂→クライマックス、の一番大事なカタルシスがなくて、本当にただただかわいそうなだけでした。

 

他は着実にしっかり流れていくのに、年齢だけ決定的にズレてる。

設定を一個だけズラすのはギャグの手法だと思います。それに気づかず新しい試みだと思って手放しで喜ぶのは危険。覚悟のないギャグはただの冒涜。作品にも客にも。

滑稽にもなりきれてなくてただ辛かったです。

これを新しい視点と呼ぶには無責任すぎる。

 

 

本来やらせたいキャスティングなら合わせて全体を作れるはずなのに。 

 

でも演技はやっぱりすごかったです。ズレていたのにずっと観れる。引き込まれる。本気で大女優だと思います。それだけに。なにしてくれてんだと。

 

でも全体的に素敵でした。

 

あと北村一輝さんのファンになりました。

いいクリスマスでした。